田園の憂鬱

地方の男子高校生がつらつらと思ったことを書くブログ

風邪を引いた僕と焼きそばを食う老人

風邪を引いた。私はストレスがたまると風邪をひく傾向にある。今週は本当に忙しく、疲れていた。

そしてついに昨日風邪をひいてしまった。朝起きると、熱っぽさと喉の痛み、鼻づまりが起きていた。

体温を測ると37.2℃だったため、エナジードリンクを一気飲みして家を出たわけである。

これが今思うと間違いだったと思う。次第に具合は悪くなっていき、5限の持久走を走ったときは本当に辛かった。

部活はもちろん休み、帰宅後体温を測ると38.2℃であった。もっと、上がる機運があったので市販の風邪薬とエナジードリンクを飲み就床した。

ぐっすり眠ると熱は下がっていて鼻づまりだけが残っていた。

今日は午前中だけ練習試合だったので、部活には参加した。

まだ本調子とはいえないが、だいぶ良くなったと思う。

 

 

練習試合の帰り、昼食をとろうと思いスーパーマーケットの一角にあるうどん屋にいった。

そこのうどんは特別美味しいわけでも安いわけでもないけれども、なにか暖かいものを食べたかったのだ。

 

私が230円のかけうどんを啜っていると、隣の席に焼きそばが敷き詰められた透明なパックを持ったほっそりとした老人が座った。

顔は白く、丸い眼鏡をかけている。貧相な体をしていて杖をついているが、身なりはきちんとしていて茶色のジャケットを羽織り、灰色のハンチングを被っていた。

席はほかにも空いていたので、何故わざわざ隣に座るのかと不思議に思いながらも、私はうどんを夢中で啜り続ける。

 

そうすると

 

「学生さんかね、今が一番楽しいときだよ。わしはもう終わりだから。」

 

とつぶやいたのである。

 

私は激怒した。もうすぐくたばりそうな老人が私の人生におけるピークを勝手に判断したのだ。

 

「これからどんどん楽しくなっていくので、終わらないで責任もって見ていてください。」

 

麺を啜り終わってそういった。

 

「大したもんだね。早く逝きたいよ。ほんとに何もできん。」

老人は消え入りそうな声で言う。

 

この時、羽田圭介スクラップアンドビルド』を思い出した。

この老人も生に縋っているのだ。ここで同情なんかしたら負けだと思って、終始無言を貫いた。

老人は早く死にたいと何度も言うが私はそれを老人の独り言にさせた。

 

帰り際、老人の焼きそばを元気に啜る音が聞こえてきた。

 

スーパーマーケットの自動ドアが開くと、頬に生暖かい春の風があたった。

 

僕の風邪は治るのだろうか。

 

※書いている途中で日付が変わったため、時間軸が1日ずれていますがあしからず。